特定調停

民事調停は争いのある当事者の間に調停委員が入り、それぞれの言い分を聞きながら話し合いによる解決の仲介をするという裁判上の手続きの一つ。

この調停制度を借金(多重債務)問題の解決に特化したものが「特定調停」です。具体的には借金の返済が難しくなった債務者が簡易裁判所に申立て、裁判所が債権者との話し合いを仲裁し、債務額の軽減や返済方法の変更などで負担を軽く出来るような合意を取り持つよう働きかけます。

通常の調停は合意に至らないと不成立となり、審判や裁判に移りますが、特定調停は裁判所が決定を出すことができるのが特徴です。(17条決定と呼ばれています。)

特定調停のメリット

一番のメリットは何と言っても借金の減額です。利息制限法に基づき、金利を引き下げて再計算することで減額が可能となるのです。

また、債権者との交渉自体は裁判所が行うため、代理人を立てる必要が比較的少なく、費用を抑えることができます。

その他、複数の債権者のうちどの相手と交渉するかを選べる、強制執行(差押え)の一時停止ができるなどのメリットがあります。

特定調停のデメリット

代理人がいないということは、調停への出席を含めた手続き全般を債務者がすべて行わなければいけません。手間と時間がかかる点がデメリットと言えます。

また、特定調停は強制力を伴うものでなく、そもそも調停の席に債権者が出てこない場合もあります。交渉ができなければどうしようもありません。さらに、17条決定がなされても、債権者が異議を申し立てればまた逆戻りです。債権者が協力的であるかどうかに結果が左右されるのです。

特定調停のメリット・デメリット
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費用相場

債務者本人が手続きをする場合、かかる費用は裁判所への申立て手数料(債権者1件につき500円)と手続き費用(430円)のみで、書類収集などの経費を合わせても、1万円以内で収めることが可能です。

弁護士に依頼した場合には、報酬の相場は10万円から30万円というのが一般的なので、特定調停は費用を抑えられるのです。

特別調停での分割返済期間

原則3年間(36回)での返済となりますが、事情によっては5年間(60回)の分割を認めてくれることもあります。

特別調停をすべき人の特徴

自分自身で債務を整理したい人が多いようです。また、債権者が選べることから、住宅ローンはそのままに他の債務問題を解決したい人や、現在、自己破産してしまうと就けなくなる職業である人も検討をおすすめします。

特別調停ができない場合とは?

定期的に継続した収入を得ることが難しい人や、収入があっても3~5年で返済しきれない額の場合は、調停ができません。

また債権者が調停の席に出てこないことが高い確率で予測できる場合は、特定調停での取り決めが白紙に戻る可能性が高いため、おすすめできません。

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まとめ

特定調停は、裁判所が債権者との交渉を仲裁してくれるため、ほかの債務整理より比較的本人だけで利用しやすく、費用がかからないのが特徴です。しかしその分デメリットもいろいろあるので、それを理解したうえで検討するようにしましょう。

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