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個人再生してからクレジットカードは使用できる?
個人再生は大幅な借金の減額ができますが、同時にクレジットカードも使用ができなくなります。クレジットカードを日常的に使用している場合は、対策や代替え手段を知っておくことをおすすめします。ここでは、個人再生とクレジットカードの関係について詳しく解説します。
個人再生をするとクレジットカードは使えなくなる!
個人再生を弁護士に依頼すると、弁護士は債権者であるクレジットカード会社に受任通知を送付します。この受任通知は、クレジットカード会社の支払い督促を停止させる効果があります。
しかし、個人再生手続きによってクレジットカードは強制的に解約されます。今までにあまり利用していないクレジットカードだったとしても、同様に強制解約されてしまいます。また、個人再生手続き後も信用情報機関のブラックリストに登録されてしまうため、クレジットカードを新規で発行することができなくなります。
ブラックリストへの登録期間は?
個人再生の返済期間は3年から5年ですが、信用情報機関のブラックリスト登録期間も返済期間は、5年から10年です。先にも述べましたが、この期間はクレジットカードを作ることだけでなく、その他のローンを組むこともできなくなってしまいます。
【注意】個人再生するつもりなのに借入すると、詐欺罪になることも
「どうせ個人再生をするのだから…」と魔が差し、個人再生を行う予定なのに、解約手続きの前にクレジットカードを使用すると、クレジットカード会社から詐欺罪で訴えられる可能性があります。
また、訴訟にならなくてもクレジットカード会社や裁判官から不評をかってしまい、個人再生自体ができなくなることもあります。クレジットカード会社が借金の減額に同意し、裁判官が個人再生計画を認めなければ、個人再生ができないことを理解しておきましょう
また、クレジットカードの現金化や、クレジットカードで購入した商品を売り、お金にすることもカード規約に違反する行為です。その他、クレジットカードがあることを隠ぺいすること、限度額いっぱい使用することも罰則を受ける可能性があります。このような行為は、法律の信義誠実の原則に違反し、債権者のリスクを高める行為にしかなりません。
クレジットカードを作れるようになるのはいつ?
個人再生で減額された借金の返済が早く終わっても、信用情報機関のブラックリストの登録機関を短くすることはできません。
また、カード会社ごとに閲覧する信用情報機関が異なり、登録期間も異なります。クレジットカードの利用履歴はCIC(シー・アイ・シー)、消費者金融の利用履歴はJICC(日本信用情報機構)、銀行や信用金庫の利用履歴はKSC(全国銀行信用情報センター)です。
信用情報機関のブラックリスト登録期間は、5年から10年です。ただ、この信用情報機関のブラックリストから消去されても、クレジットカードをすぐに作れるわけではありません。信用がない状態であるため、カード会社が良い評価をできないからです。
しかし、審査の軽い携帯電話の分割払いなどを行って信用を積み重ね、クレジットヒストリー(クレジットカードやローンの利用履歴・信用情報)を作ることで、再びクレジットカードを作れるようになる可能性はあります。クレジットカードの審査基準は公開されていませんが、カード会社の公式サイトに申し込み条件も記載されているので、それをクリアしている会社があれば審査を出してみるのも手です。
ただし、個人再生時に契約していて利用停止になったカード会社関連だと、社内ブラックリストに登録されているため、審査には通りません。
どうしてもクレジットカードが必要な場合はどうする?
クレジットカードがどうしても必要になった場合は、家族名義のカードを使う方法もあります。個人再生をしても、その家族は信用情報機関のブラックリストに登録されません。家族名義で作られたクレジットカードなら、個人再生をしてもクレジットカードを使うことができます。
家族カードを使う場合は、明細書が家族名義で送られてくるため、利用内容や買い物の内容を家族に知られる可能性があるので、注意が必要です。
クレジットカードの代替え手段
クレジットカードの代替手段として、デビットカード、スマホ決済、プリペイド型電子マネー、ETCパーソナルカードなどがあります。デビットカードは審査なく発行され、口座から直接引き落とされる仕組みです。
スマホ決済は、クレジットカードへ紐づけ、プリペイド、口座引き落とし、キャリア決済に対応しています。プリペイド型電子マネーは、クレジットカードは必要ありません。高速道路の使用は、ETCパーソナルカードで清算することができます。